ブックリスト
本学科の教員がおすすめする認知科学・情報科学に関する本やWebサイトをご紹介します。
(2023年6月16日更新)
<今井順一のおすすめ>
日本認知科学会(監修),「認知科学のススメ」シリーズ,新曜社,2016~
1.はじめての認知科学
認知科学の入門としてわかりやすいのではないかと思います(「はじめての認知科学」以外にもシリーズでたくさんあります)。
瀬名秀明ほか,知能の謎―認知発達ロボティクスの挑戦,ブルーバックス,講談社,2004.
「知能」「賢さ」とは何かをロボット研究を通じて探ろうとする話です。今となっては古い本ですが、内容的には今でも通用するのではと思います。
<國宗永佳のおすすめ>
Felienne Hermans (著), 水野貴明, 水野いずみ (翻訳),プログラマー脳 ~優れたプログラマーになるための認知科学に基づくアプローチ,秀和システム,2023
プログラミング教育について研究している著者が,プログラムを読み書きする際に起こる「?」について,その理由や「?」がなく読み書きできる人(熟達者)の考え方,「?」をなくすための方法などを,認知科学の知見にもとづいて説明しています.
プログラミングの経験がある人にとっては,「目からウロコ」な情報が盛りだくさんの本です.
<高橋暁子のおすすめ>
キャロル・ヴォーダマン (著),山崎 正浩 (翻訳),イラストで学ぶスタディスキル図鑑 : 自ら学習する力をつける,創元社
記憶の仕組みなど、ちょいちょい認知科学の知見が紹介されています
ヤナ ワインスタイン (著)ほか,認知心理学者が教える最適の学習法: ビジュアルガイドブック,東京書籍
上に挙げた本よりは難しいかもしれませんが、認知科学や認知心理学を学習に応用しています
<藤田茂のおすすめ>
鳥海 不二夫 (著),強いAI・弱いAI 研究者に聞く人工知能の実像,丸善出版,2017/10/26
ノーバート・ウィーナー (著), 池原 止戈夫 , 彌永 昌吉 , 室賀 三郎 , 戸田 巌 (訳), サイバネティックス――動物と機械における制御と通信,岩波書店,2011/06/17
D.O.ヘッブ (著), 鹿取 廣人, 金城 辰夫, 鈴木 光太郎, 鳥居 修晃 , 渡邊 正孝(訳),行動の機構――脳メカニズムから心理学へ(上), 岩波書店,2011/04/16
D.O.ヘッブ (著), 鹿取 廣人, 金城 辰夫, 鈴木 光太郎, 鳥居 修晃, 渡邊 正孝 (訳),行動の機構――脳メカニズムから心理学へ(下), 岩波書店, 2011/05/18
お勧め本にSF小説やら,漫画,映画を入れても良いのであれば・・・
攻殻機動隊(漫画,映画)シリーズ
J.P.ホーガン,未来の二つの顔,東京創元社,1994年
神林長平,言壺,中央公論社,1994(文庫は現在,早川書房から出てます)
ブルース・スターリング,「招き猫」,短編集「タクラマカン」収録,早川書房,2001
グレッグ・イーガン,「ぼくになることを」,短編集「祈りの海」収録,早川書房,2000
<眞部雄介のおすすめ>
人工知能・認知科学に関するブルーバックス,新書,文庫
・金丸 隆志,高校数学からはじめるディープラーニング〜初歩からわかる人工知能が働くしくみ〜,講談社ブルーバックス
・甘利 俊一 脳・心・人工知能〜数理で脳を解き明かす〜,講談社ブルーバックス
・小野田 博一 人工知能はいかにして強くなるのか?〜対戦型AIで学ぶ基本のしくみ〜,講談社ブルーバックス
・三宅 陽一郎 , 山本 貴光,高校生のための ゲームで考える人工知能,ちくまプリマー新書
・西垣通,こころの情報学 ,ちくま新書
・西垣通,集合知とは何か〜ネット時代の「知」のゆくえ ,中公新書
・西垣通,ビッグデータと人工知能 〜可能性と罠を見極める,中公新書
・西垣通,ネットとリアルのあいだ〜生きるための情報学 ,ちくまプリマー新書
・西垣通,超デジタル世界〜DX,メタバースのゆくえ ,岩波新書
・茂木健一郎,脳とクオリア〜なぜ脳に心が生まれるのか,講談社学術文庫
・茂木 健一郎,意識とはなにか,ちくま新書
・茂木健一郎,クオリアと人工意識,講談社現代新書
・下條信輔,「意識」とは何だろうか―脳の来歴、知覚の錯誤 ,講談社現代新書
・下條信輔,サブリミナル・マインド 潜在的人間観のゆくえ,中公新書
・下條信輔,サブリミナル・インパクト―情動と潜在認知の現代 ,ちくま新書
・佐々木正人,アフォーダンス入門〜知性はどこに生まれるか,講談社学術文庫
・安西 祐一郎,問題解決の心理学―人間の時代への発想,中公新書
人工知能・認知科学に関するWebサイト
・ledge.ai(AIニュースまとめサイト)
・AINOW(AIニュースまとめサイト)
・マッチ箱の脳ウェブ版(ほぼ日刊イトイ新聞の連載,古いけどわかりやすい)
https://www.1101.com/morikawa/index_AI.html
・GIGAZINE(IT系専門サイトじゃないけど面白いネタあり)
・TED(科学技術の様々なプレゼンテーションが聞けます.英語の勉強にもなります)
<山崎治のおすすめ>
邑本 俊亮 (著),言葉とコミュニケーション: 心理学を日常に活かす,2022,朝倉書店
ことばや対人コミュニケーションに関わる心理学的なトピックスを手軽にまとめてくれている良書です.日常生活にも活かせるような要素が整理されて示されています
https://www.amazon.co.jp/dp/4254520336
池谷 裕二 (著),自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80(ブルーバックス),2016,講談社
いわゆる認知バイアスについて楽しく読めます.思考や判断,学習といったことにかかわるこころのふしぎを体験できます
https://www.amazon.co.jp/dp/4062579537
William Lidwell (著), Kritina Holden (著), Jill Butler (著), 郷司陽子 (翻訳),Design Rule Index 要点で学ぶ、デザインの法則150,2015,ビー・エヌ・エヌ新社
ぱっと見開きで,デザインの面から見た「ものの見方」にどんな認知・心理の影響があるかを見られます
https://www.amazon.co.jp/dp/4861009782
今井むつみ (著), 秋田喜美 (著),言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか,2023,中央公論新社
「ことばの発達・学習」と「オノマトペの獲得」を手掛かりに,ことばのふしぎから「知性」について理解を深められます
https://www.amazon.co.jp/dp/4121027566
安原和也(著),小説風「認知言語学入門」,2022,大学教育出版
認知言語学は言語学の一分野で,「ことば」をユニークなとらえ方で分析していきます.「小説風」とあるように,大学の学生や先生になったつもりで入門的な「認知言語学」の雰囲気を感じることができます
https://www.amazon.co.jp/dp/4866921730
D. A. ノーマン (著), 岡本明 (翻訳), 安村通晃 (翻訳), 伊賀聡一郎 (翻訳), 野島久雄 (翻訳),誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論,2015,新曜社
認知科学とインタフェースのつながりを示すバイブルのような書籍.アプリなどの使い心地を決めるUIにも関わる知見を認知科学の観点から眺めなおすための指針がわかります
https://www.amazon.co.jp/dp/4092534647